ベランダの雨漏りで軒天井が腐っていました
長いことお付き合いのある不動産会社様から外装工事の依頼があり、ベランダ下の軒天井の雨漏りを修理する事となりました。
新築時の施工不良が原因でベランダ下に雨漏りが発生しておりました。
解体作業を進めていくと、悪い状況が見えてきます。
劣化部分を除去しながらベランダの雨漏り原因の調査
解体工事を進めていくと、ベランダ下の軒天井が随分と傷んでいる箇所がありました。
ベランダ軒天井に設置してあるベランダ排水の受け口である飾りマスを外そうとすると、下地が傷んでいるためかポロっと取れました。
飾りマスを撤去後、覗いてみると上部の排水ドレンと雨どいが外れていました。
ベランダの雨漏り原因は…
雨漏りの原因は、飾りマスと雨どいの繋がりが外れ、外れている箇所から排水が軒天井内に溢れていたことでした。
新築時のチェック機能が働かなかったのも原因
ベランダ排水口下部から外れてしまっていた雨どいパイプをよく見てみると、ジョイント(ソケット)と呼ばれる専用の接続部品を使用せず、雨どいをガスで温めて膨らませ、ジョイント部分が作られていました。
この場合でも接着剤を使用すれば固定できたのに、なぜか電気工事で使われるようなビニールテープで巻いて固定してあったようです。
テープの接着力だけでは重さに耐えられず新築時から短期間で外れてしまったのでしょう。
工事中でも雨が降ればベランダの排水口から水が流れてくるので周囲が濡れないように急いで雨どいパイプを仮固定を行うこともあります。
しかし、軒天井を設置するまでに”仮固定をしてしまった業者”、”現場管理者”、”その他の業者”の相互チェック機能が働かず、そのまま是正(やり直す)をすることが行われないまま工事が進んでしまったと考えられます。
ベランダ排水口下部の雨どいパイプ接続部の修理
ベランダ排水口下部の雨どいパイプ接続(この後の木工事で外すため、仮接続)まで工事が進みました。
この後は大工さんが木工事で痛んだ部分の交換補強・軒天板の設置となります。
もちろん天井板設置前に接着剤で雨どいパイプを本固定しますので、今までのような雨漏りの心配はありません。
今度はジョイント(ソケット)をしっかり設置し、コーキングで防水処理もしたので雨漏りの心配はありません。
住み始めからでも、異変に気がついていれば・・・
お客様のお話では、住み始めてから期間が経たないうちに、軒天井にシミが出来始めていたそうで・・・。
お客様の建設業者への連絡で、建設業者の点検、築10年以内で施工不良と明らかになれば、無償修理が出来たはずなのに、非常に残念です。
建設業者の点検がない場合はお声かけてください。
最近ではハウスメーカーを始めとして建設業者が「一年点検」など定期的な建物点検に伺うサービスを行っていることが多いのですがそういったサービスもなかったのでしょう。
新築物件の不具合(施工不良)をお客様引き渡しまでの工事期間までに100%防ぐというのは難しく、引き渡し後、住み始めてから不具合が出るのが早ければ数ヶ月・遅ければ保証期間と設定されている10年ぎりぎりということもあります。
雨漏り修理が大工事にならないために大切なこと
業者による定期点検サービスが行われていると安心ではありますが、やはり住んでいる方の日々のチェックが大切です。
あれ?不具合かな?
と思ったら、まずは業者に一報を入れて相談してみてください。
※その際は屋根には安易に登らせないでくださいね。(残念なことにわざと不具合を起こす業者もいるので…)
もちろん私共にご連絡いただければ点検に伺えますので、お知り合いなどいらっしゃらない場合はお気軽にご連絡ください。